テレビ

笑いの帝国 吉本興業の功罪? ①

少し前のアメトーークにて、

 

「東京吉本の実情 ~我々は30年、間違い続けたのか~」

 

という企画を放送していて、筆者は大阪人なので大阪目線で見ていたが、

東京吉本の印象が思ってたのと違ったりしたので、

今回は大阪・東京含め「吉本興業」について語っていきたい。

 

 

ご存じ吉本興業は大多数のタレントを抱える日本最大の芸能事務所だが、

そのほとんどはお笑い芸人で占められる。

日本各地に拠点を設けており、日本のお笑い文化の

発展・定着に間違いなく一番貢献している芸能プロダクションである。

 

その本店・本部は大阪にあるが、東京も本部としている模様。

 

大阪は劇場としてお笑いの殿堂・NGKなんばグランド花月を筆頭に、

若手が出演するよしもと漫才劇場、森之宮の漫才劇場、

 

東京は開館から25年を迎えたルミネtheよしもと、

神保町や渋谷の漫才劇場など、

常設の寄席を多数所有。

 

吉本のイメージはどうしても大阪色が強いが、

114年の歴史で言えば、戦前にも東京に多くの寄席を常設し、

戦後では「漫才ブーム」以降、大阪芸人の東京進出、

先述の東京の劇場もあり、東京吉本発の芸人も

もちろん多数輩出しているので、

吉本=大阪はもはや違うのではないか。

 

しかし、今回のアメトーークの東京吉本の勢力図を見ると、

結局大阪勢が強い構図も見えてくる。

 

大阪の芸人はまず、大多数が吉本の門を叩き、

劇場のオーディションを勝ち抜いてランクを上げ、

テレビの露出も増やし、

全国区のテレビにもお呼びが掛かり、

機が来れば本格的に東京進出、

ゲスト回りを成功させ、深夜帯でメインの番組が始まり、

好評を博せばゴールデン・プライム帯に進出、

という流れ。

 

ダウンタウンから今田さん、東野さん世代から、

ナイナイ、雨上がり、キングコング、千鳥など脈々と続く流れが見える。

 

 

東京の芸人は吉本は一つの選択肢で、「他事務所」と称される、

ワタナベ、太田プロ、マセキ、浅井企画、人力舎などの老舗から、

タイタン、グレープカンパニー、SMAなど新興も強いので、

デビューする間口がかなり広い。

 

売れるまでの流れは、地方で売れる過程はもちろんなしで、

概ねオーディションを経て劇場出演を勝ち取り、

テレビ関係者に見つかり、深夜帯から露出を増やし、

ゴールデン・プライム帯へ進出。

 

吉本勢だと極楽とんぼ、ロンブー、ココリコ、ガレッジ、

オリラジ、はんにゃ、フルーツポンチ、

吉本以外だと、とんねるず、ウンナン、ダチョウ俱楽部世代から、

爆笑問題、キャイ~ン、ネプチューン、

さまぁ~ず、くりぃむしちゅー、

バナナマン、バカリズム、アンガールズなど。

 

今挙げた面々は多少例外はあるかもしれないが、

従来のこの流れに沿った売れ方をした人たち。

 

 

そして現在、芸人が売れるために避けて通れないのが賞レース。

2001年に吉本と朝日放送が始めたご存じ

 

 

「M-1グランプリ」

 

 

これが芸人生活を生きる上で、運命を大きく左右する

エポックメイキングとなった。

 

M-1に続く、「キングオブコント」も近年は影響力を持ち始め、

歴代チャンピオンは言わずもがな、決勝に進出し爪跡を残したコンビは、

今現在のテレビのバラエティ界を中心に活躍をしている。

 

東京キー局で深夜ででもメインの番組を持った優勝コンビを挙げると、

 

大阪吉本だとフットボールアワー、ブラマヨ、

チュートリアル、霜降り明星、かまいたち、

 

東京吉本は…、ちょっと該当なし?

 

吉本以外はアンタッチャブル、サンド、ウエストランド、

東京03、バイきんぐ、ハナコなど。

 

優勝コンビ以外だと、

 

大阪吉本は麒麟、南海キャンディーズ、見取り図、ミキ、

 

東京吉本はニューヨーク、チョコプラ、

 

吉本以外はおぎやはぎ、ハライチ、オードリー、ナイツ、

メイプル超合金、さらば青春の光など。

 

賞レースではやはりM-1が影響力絶大なのと、

大阪吉本、東京他事務所が強い傾向があり、

この傾向通りにバラエティ番組の勢力図にも表れてるか。

 

大阪のテレビはもちろん、東京のテレビも芸人がいなければ、

ここまで令和の時代まで歴史が続かなかったのと、

吉本がなければ、さんまさん、紳助さん、ダウンタウンもいないし、

もちろんM-1もないし、キングオブコントもなかっただろう。

 

 

巨大吉本があるおかげで、他の事務所の芸人は賞レースにも参加でき、

逆に「吉本イジリ」も許される。

 

本当に吉本興業のこの数十年における、日本のエンタメへの

貢献度は計り知れないモノがある。

筆者もダウンタウン中心にその恩恵に預かってきた。

 

それだけに大阪在住の筆者が憂う、

吉本の巨大が故の危うさもここで少し、触れておきたい。

 

まず、東京吉本が大阪と比較して弱い、とアメトーークや

先述の状況から導き出してるが、

勢力図ではそうでも、(ピンでもコンビでも)芸人個体の実力では、

決してそんな事はない。

 

なかなかメイン張れなくて政治で負けてると感じるのは、

東京吉本芸人は「点」で売れてると、

そこはアメトーークで指摘されてた通りか。

 

しかし、近年大阪勢に押されてるイメージがあるのは、

単純に大阪芸人の東京進出が異様に多く、

売れてなくても東京に出てきてる芸人も多い。

なぜそんな事が起きるのか?

 

そう、大阪のテレビ界、お笑い界は永らく

過度な吉本寡占状態に陥っていて、ベテラン勢がのさばり、

硬直に硬直しており、若手に全くチャンスがないからであるーーー。