この30年を振り返ろうと思う。
今から30年前の1996年、筆者はまだ小学生だった。
父親が早生まれで学年で言うとちょうど30歳上で、
今の筆者と同い年となる。
この頃の父親はもちろん結婚もして、
筆者含め息子も3人おり、それはそれは立派であるのに対し、
筆者は優雅な独身(笑)(泣)。
一人の少年をおっさんにする、この30年という時間。
20年は何となく取り返せそうな時間の感じがするが、
30年はやはりこの最新の時間感覚としてもかなり長く、
取り返せそうにないように思う。
この「最新の時間感覚」だが、2026年時点での10年前、
2016年を振り返ると、テレビもゲームもHD画質、
すでにスマホもSNSも当たり前にあって、
日常感覚は今とほとんど変わらない。
20年前の2006年となると、スマホはないがネットはもうあり、
PCはもちろんあって、
YouTubeが出始めてネットカフェで昔のテレビの動画を見たり、
ケータイが3Gでネットも出来るようになって、
筆者もケータイ経由でヤフオクや
アマゾンで買い物し始めていた。
日常感覚は東日本大震災前であるが、
日本の構造的不況が続いており、
今思うとまだまだテレビの時代であったが、この頃すでに規制はあって、
閉塞感は漂う感じはあった。
地デジ移行期間なので、テレビ自体の画質はまだアナログが多かった。
そして30年前の1996年になると、前年にやっとWindows95が出て、
PCが普及し始める段階の黎明期で、ネットは皆無、
携帯も大人はちらほら持ってるくらいで、
メールはなく通話機能のみ。
ポケベルがまだ使われてた?くらいの時期。
前年に阪神大震災や地下鉄サリン事件があって世の中を暗くしており、
世間的にはバブル崩壊から全く立ち直りそうもない気配があったが、
テレビはまだ勢いを維持し、HUT(総世帯視聴率)は70%程あり、
娯楽の王様とまだまだ言えてて、
CDの売上げも1998年にピークを迎えているので、エンタメ全体としても
今と比べ物にならないくらい豪華で華やかだった。
1996年のテレビはと言うと、
とんねるずはピークを過ぎたが、
まだまだ人気で「みなさんのおかげ」「生ダラ」が健在、
貴さんは秋改編にピンで「うたばん」を始める。
ダウンタウンは1995年に松ちゃんの著書や、浜ちゃんのCDが
とんでもなく売れて、文字通り天下を取り、
1996年も様々なレギュラー番組を抱えてたが、
「ごっつ」の一部コントがバッシングにあったり、
これまでとは少し流れが変わってきたところ。
ウッチャンナンチャンは上記2組が天下を取った後、
この頃には過去の番組での事故も乗り越え、
「ウリナリ!!」「炎のチャレンジャー」「気分は上々」など
各局で人気番組を抱え、勢いに拍車がかかった頃。
1996年はいわゆる「お笑い第3世代」が揃い踏みで、
タモリさんやたけしさんはもうベテランの域に達し、
さんまさんは一時ゴールデンタイムでメインの番組が無い
時期から、「からくりTV」「恋のから騒ぎ」などが
軌道に乗り始めた頃。
そして次世代の足音が聞こえたのも、この1996年が起点だろう。
10月に後に20年以上続く「めちゃイケ」が始まる。
ナイナイに関しては翌年に「ぐるナイ」もゴールデン帯に進出し、
「お笑い第4世代」では随一の早さで売れまくる。
同じ頃、「電波少年」のヒッチハイク旅で猿岩石が大人気に。
新世代芸人が出てきた半面、今までなかった潮流も。
4月に「SMAP×SMAP」が放送開始。
お笑いバラエティ全盛からアイドルメインの番組が増えていく。
TOKIOは前年に「鉄腕!DASH!!」開始。
KinKi Kidsに至ってはこの年に「LOVE LOVEあいしてる」含め
5本の新番組を始めており、
全てメイン(司会級)、冠番組やゴールデン・プライム帯の番組もあり、
当時まだ17歳でここまでチャレンジングで破格の扱いは、
今では不可能な有り得ない試みであろう。
女性デュオPUFFYが「アジアの純真」でメジャーデビューしたのも
この年だが、翌年「パパパパPUFFY」がテレ朝で開始。
次々芸人外のジャンルのタレントが番組を持ち始める。
そう、実は芸人バラエティ冬の時代に突入していた。
アイドルバラエティの台頭で、芸人が刀を持って斬りあってた時代が
気づいたら終わっていたのだ。
ここから先、クレームにビビりスポンサーのお窺いを立て、
規制がどんどん厳しくなり、
さらに時代は進んでコンプライアンスが叫ばれ、
視聴率、売上、制作費など様々な数字を落とし続け、
全く良くなる気配なし。
話題性でもネットフリックスやアマゾンプライムなど
動画配信に水をあけられて…、
というのは現在の皆さんも見てきた通り。
テレビの直近の改編では報道的な番組の枠が増え、
バラエティはさらに隅に追いやられている。
話を戻そう。
他のジャンルで言うと、
アニメでは「名探偵コナン」や「るろうに剣心」、
「こち亀」が始まり、
まだまだゴールデン帯にアニメが放送されてた頃。
ドラマも「古畑任三郎」「金田一」「ナースのお仕事」など
シリーズになったモノや、
「ロングバケーション」などメガヒットモノもあったり。
こういうテレビを見て育った人間として、
やはり今の惨状は厳しく思う。
もろもろスカスカの2026年のテレビ番組。
何曜日の何時に何の番組をやってるか全くわからない。
テレビを贔屓目に見てきた人間でこうだ。
いろいろわかってしまう世の中で、
まさかの一発逆転を期待するフェーズも
とうに通り越した。
自分の興味は違うゾーンに行ってしまった、
そんな30年後である。
芸人も当たり前にYouTubeをやり、動画配信にも出て、
テレビに夢を見ない事が当たり前になっているかと
思いきや、
DOWNTOWN+でまだまだテレビに未練が感じられる
松本さんを見たり、
はたまた、粗品がYouTubeで過激に各方面へ喧嘩を仕掛け、
話題になるように直球かと思いきや急にやめ、
フジテレビで自身の企画が通って特番をゴールデン帯で
放送できる事に、
この上なく嬉しさを噛みしめてるのを見ると、
腐っても旨味のある世界なのかな、と思ったり。
確かに長い歴史と多大な影響力・波及効果は確実にあったから。
………。
30年を振り返ると冒頭で言ったが、
もっと深い、大人と子供、男と女、経済目線など、
広い世の中の時代考証的な方に持っていきたかったが、
いつものエンタメ寄りに特化してしまった。
だから「時間経過」の変化も語りたくて
最初に「最新の時間感覚」の部分を説明して強調したのに、
全くそこまで話が及ばなかった。
なので「30年」を振り返るは、第2弾をまた展開したいと思う。