先月、ロンドンブーツ1号2号がコンビを解散した。
6月24日放送のロンドンハーツ生放送で電撃発表し、
まわりの共演者も驚きを隠せない様子だった。
1994年の吉本入りからおよそ31年、十分ベテランの域に
達している芸歴であるが、
6年前に「闇営業騒動」があり、亮さんが活動休止に追い込まれたが、
淳さんの献身的なフォローもあって復帰もしたが、
あの出来事はやはり大きかったのか、双方の考え方の違いから
コンビ間で軋轢が生じてしまい、この度解散となったようだ。
同じ騒動に巻き込まれていた宮迫さんも2021年に、
雨上がり決死隊を結成32年で解散している。
闇営業騒動の渦中の2組が解散してしまった結果であるが、
他で騒動になってしまった芸人はどうであろうか。
まず御大・ダウンタウン。
松本さんが騒動で活動休止となって現在1年半。
間接的影響でダウンタウンDXは終了となってしまったが、
独自配信サービス「ダウンタウンチャンネル」開始を待ってる
状態で、解散の気配は微塵もない。
TKOはコンビ双方で個別で騒動を起こし、お互い反省し、
地上波にも出演し逆に絆が深まってる?
(木下さんはまたまた別の騒動があるようだが…)
渡部さんが不倫騒動となったアンジャッシュは、
渡部さんが以前と比べ、限定的な活動ではあるが解散はしていない。
ここに挙げたコンビはすべて、現在で結成30年を超える
ベテランの芸歴ではあるが、解散「してない」・「してる」組
それぞれある共通点が存在する。
それは
学生時代以前からの知り合いかどうか。
という点。
解散「してない」組、ダウンタウンは幼稚園~小学校からの、
TKOは中学校の、アンジャッシュは高校の同級生である。
解散「してる」組、雨上がりは大阪NSC7期の同期として、
ロンブーは集団田中というインディーズお笑い集団で出会っており、
高校卒業後、大人になってからの知り合いとなる。
果たしてこれは偶然のすみ分けだろうか?
なにか騒動がなくても、昨今様々なコンビが解散している。
近年の解散例を少し挙げていきたい。
①令和喜多みな実(大阪NSC30期 2025年解散)
②パンプキンポテトフライ(高校同級生 2025年解散)※
③アンバランス(高校? 2024年解散)※
④和牛(大阪NSC26期 2024年解散)
⑤尼神インター(大阪NSC30期 2024年解散)
⑥プラス・マイナス(高校同級生 2024年解散)※
⑦ANZEN漫才(保育園 2023年解散)※
⑧オジンオズボーン(松竹芸能養成所 2022年解散)
⑨井下好井(大阪・東京NSCの同期 2022年解散)
⑩うしろシティ(別々のコンビ 2022年解散)
⑪アジアン(大阪NSC20期 2021年解散)
⑫ザブングル(名古屋NSC? 2021年解散)
※は学生時代以前からの出会い
と12組挙げたが4組が学生時代からの出会い、8組が大人に
なってからの出会いと、それなりに法則が効いてそうである。
では逆に現在も活躍中のコンビはどうだろうか。
①とんねるず(高校同級生 1980年結成)※
②ウッチャンナンチャン(専門学校 1984年結成)
③爆笑問題(大学 1988年結成)※
④さまぁ~ず(高校同級生 1988年結成)※
⑤FUJIWARA(高校同級生 1989年結成)※
⑥千原兄弟(兄弟 1989年結成)※
⑦極楽とんぼ(劇団研究所 1989年結成)
⑧ナインティナイン(高校の先輩後輩 1990年結成)※
⑨よゐこ(中学同級生 1990年結成)※
⑩博多華丸・大吉(大学同級生 1990年結成)※
⑪くりぃむしちゅー(高校同級生 1991年結成)※
⑫キャイ~ン(作家の紹介 1991年結成)
⑬ココリコ(小学校同級生 1992年結成)※
⑭中川家(兄弟 1992年結成)※
⑮ネプチューン(原田堀内はオーディションで、後に先輩名倉を誘う 1993年結成)
⑯バナナマン(知人の紹介 1993年結成)
⑰アンタッチャブル(スクールJCA3期 1994年結成)
⑱野性爆弾(幼稚園 1994年結成)※
⑲タカアンドトシ(中学同級生 1994年結成)※
⑳おぎやはぎ(高校同級生 1995年結成)※
㉑ガレッジセール(中学同級生 1995年結成)※
㉒ドランクドラゴン(スクールJCA5期 1996年結成)
㉓ブラックマヨネーズ(大阪NSC13期 1997年結成)
㉔チュートリアル(幼稚園 1998年結成)※
㉕サンドウィッチマン(高校同級生 1998年結成)※
㉖キングコング(大阪NSC22期 1999年結成)
㉗千鳥(高校同級生 2000年結成)※
㉘オードリー(中学同級生 2000年結成)※
㉙かまいたち(大阪NSC26期 2004年結成)
㉚チョコレートプラネット(東京NSC11期 2006年結成)
㉛ハライチ(幼稚園 2006年結成)※
㉜さらば青春の光(松竹芸能養成所の先輩後輩 2008年結成)
と芸人過多時代、挙げだしたらキリがないが、
学生時代の出会いと言っても、大学生はもう大人だし、
専門学校もあるし、そうなると養成所とあまり変わらないじゃないのか、
色々考えたが、ここでは大学は学生時代から関係の扱いで、
専門学校は養成所と同じ扱いで、まとめさせてもらう。
なのでウンナンは大人になってからの、
爆笑問題は学生時代からの出会いという事となる。
残ってるコンビはやはり学生時代からの関係の方が多いか。
爆笑問題、博多華丸・大吉などが大学からの出会いであるが、
仲も良さげで、レギュラーを多数抱える。
極楽とんぼは劇団の研究生で大人になってからの出会いだが、
山本さんの騒動の際、加藤さんはまさに命がけで、
コンビの旗を守り、復帰させるために全力だった。
アンタッチャブルも養成所出会いで、
柴田さんが活動休止を経て10年近く、
コンビでの仕事がない状況が続いたが、
脱力タイムズでの復活漫才は感動を呼び話題となった。
逆によゐこは中学時代からの知り合いだが、長らくコンビでの活動は
見られず、濱口さんは昨年末松竹芸能を退所した。
キングコングも西野さんが吉本を退所し、相方だけが事務所所属状態。
何か色々書いてきて、混沌としてきた(笑)。
お笑いが定着し、2000年以降のコンビは養成所(以後)の
出会いも増えている印象。
かまいたち、チョコプラ、さらば、
上に挙げてないがハリセンボン、コロチキ、さや香、オズワルドなど。
さて、ここで我らが霜降り明星はどうなのか?
高校時代ハイスクールマンザイに出場していた粗品のコンビを、
まずせいやが意識し、翌年それぞれのコンビで出場。
近畿地区の予選会で出会い、交流が始まる。
その後、別のお笑いの大会でそれぞれピンで出場し、
せいやのネタに惹かれコンビ結成を持ち掛けたという。
これは微妙な…?同じ高校の友達からではない…。
ガチガチお笑い好き同士の学生大会の出会い…。
正直今時っぽすぎて判定が難しい(笑)。
そこも霜降りらしく、新しい種類の出会いからの結成、ってところか。
振り返ると、2010年代までの芸人界がいかに平和だったか…。
コロナ禍があったりして、
テレビの衰退、YouTubeなど動画配信の普及、
週刊誌に振り回される世論とSNSの陳腐化。
この数年で芸人(というかもはやこの世の中自体)を
取り巻く環境が一変し、
これまでの活動をできなくされる出来事が、
そこらじゅうで起きている。
何か筆者自身も心中穏やかではない日々が続いている。
平和に無難に生きていても、何かの拍子で崩れる、崩されるのは
何もタレントだけではない。
この国自体にも何かをもたらし、崩される事があるかもしれないので、
油断なく生きていきたいものである。